
いわゆる、ソ連崩壊後の広告業界の話でした。
この本は、ソ連崩壊後に文学青年がコピーライターとして広告業界に入っていくというあらすじをネットで見て読み始めました。(ウクライナ侵攻の前に読んだので、多分2018年か2019年頃)
ソ連崩壊後の90年代が舞台ということで、物語は混沌としています。そのため作中では、偽ロレックスをチャラチャラさせて取ってきた、主人公にとって初めての仕事で依頼主がいきなり殺されたり、不穏な展開が続きます。主人公がベニテングダケに手を出してハイになるようになってからは、難解な広告に対する解釈が続きます。また神話にインスパイアーされた文脈も多いです。結局、主人公が広告の仕事をしつつ翻弄される様子がソ連崩壊後の(国家的な)アイデンティティが失われたことに対するメタファーになっているようでした。